INTEGRA M-509


2017年3月18日 ONKYO INTEGRA M-509 修理


私はONKYO INTEGRA M-509というAMPを持っています。
しばらく友人に貸していたのですが、プチッと言って音が出なくなり煙が出て焦げ臭くなったとのことで
引き取って修理することにしました。

手元に引き取ってまず通電、なるほど、メーターが赤くなってリレーがONしません。
煙が出たと言うのですからどこが壊れたのかは開けてみれば分かるだろうという事で
開腹してみました。








分解したのがこの写真赤丸がしてある部分が黒く焦げているのが分かります。
ネット上を探すとこのクラスになるとサービスマニュアルが有ります。なんとか修理出来るでしょう。








焦げた部分を拡大したのが下の写真。最初に+側の電源部のトランジスタが燃えていました。そこで
ネットで探して買って交換すると今度は-側のトランジスターが火を噴いて爆発しました!久しぶりの経験ですねー。
この部分はトランジスターのVbeとバリスタの定電圧を利用して組んだ定電流回路です。ツェナーダイオードに定電流を
供給して安定させようという回路ですね、私のLED電源がLEDのVfとトランジスターのVbeを利用して定電流回路を組んでいる
のと同じ原理です。







2017年3月19日 ONKYO INTEGRA M-509 修理


さて、AMP部は電源を修理して音が出る様になりました。
大元は22Vのツェナーダイオードが死んでバリスタとトランジスターが巻き添えになった様です。
バリスターとツェナーは全く同じ物が無くコンパチ品と言われている物をネットで探して購入しました。

次はこのAMPの顔とも言えるメーターが片方動きません、これの修理です。
先に書いた様にピークレベルメータードライバーTA7318が壊れているのが分かったのですが、これはいくら探しても
net上にすらありません。Ebayで買ったら偽物を掴まされるし、ROHMのBA6138というVUレベルメーター用のICを探して入手、
付けてみるとメーター自体はちゃんと振れるので壊れていない事が確認出来ました。最悪の事態はこれで避けられた感じです。
しかしVUとピークでは振れ方が全然違うので途方に暮れていると、ネット上で知り合ったカナダの方から本物を分けて頂ける
ことになり、やっと復活しました。いやー、感謝、感謝です。
また、メーターは4つの電球で照らされているのですが、この内1個の覗いて全て切れていました。
写真左上にあるのがフィラメントの電球です、それに水色のゴムカバーを付けて白っぽく光らせているんですね。
電源は12V、ならばLEDで置き換えましょう。VF3V近いウォームカラーのLEDが有ったのでこれを3つ直列にして9V、
12Vとの差3Vで7mA程度を流して光らせて見ました。









ランプの明るさ調整です。
10mA流してこんなもんかな。元の電球に割と近い色になってくれました。
だいぶ省エネになったと思います。LEDですのでもう切れることも無いでしょう。












2017年4月2日 ONKYO INTEGRA M-509 修理完了


4ヶ月に渡る修理を終えてようやく分解した部分の組み立てを行いました。
パイロットランプ類も光らない部分が多く、これまた全てLEDで置き換えました。

この時代のAMPは大きなトランスに大きなコンデンサー、物量が投入されていた時期ですね。
分解して分かったのですが、このAMPはモノラルAMPを2台搭載した構成となっています。
大きなメーターも良い感じで振れる様になり修理は完了です。


















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